ペットシッター
初めのお客さんは隣の家の二匹の猫達、モゴとラスコーという兄弟猫、でした。
アメリカの郊外の家は非常に大きく、庭だけで東京の感覚なら家が10軒くらいは建ちそうなほど。猫達は普段は家の中だけで飼われていましたが、家の中だけでも500平米ほどはあったので、十分の空間がありました。
娘の仕事は、家族が週末に別荘に行ってしまうために朝晩2回の水と餌やり、トイレの掃除、それから二匹と遊んでやることです。そしてたまにはゴミ出し。それで数十ドルを週末に稼げたのでいいバイトになりました。そうこうしているうちに、近所の犬の面倒を見たりするようになり、確実にお得意様が増えてきた一方、彼らが出かける時は私たちも休暇になる時、だんだんスケジュールも合わなくなってきたのです。
一方、いろんな動物達の面倒を見ることでそれらの個性を知り、いくら可愛がっても自分のものにはならないことでますます欲求不満になってきました。